一どんな活動をされていますか?
嬬恋村出身でして嬬恋村で活躍したいと思い、村役場に就職しました。村役場では、未来創造課という部署にいます。この部署で地域おこし協力隊の担当として、嬬恋村をより良くする活動をしています。
この部署での主業務は、地域おこし協力隊への支援になります。地域おこし協力隊に対し、住居の手配やお悩み相談などのサポートを実施しているんです。少しでも地域おこし協力隊が活動しやすくなるように心がけています。
一今やっていることについての課題はなんですか?
地域おこし協力隊事業を含めた村の行政に対して全体的に人数が少ない状況が課題……ですね。
県内では、21名という大勢の地域おこし協力隊を受け入れている地方自治体は少ないんです。これだけ大勢の方々が嬬恋村に魅力を感じ、地域おこし協力隊として応募して下さるのは、凄く嬉しい事なんです!ですが、私(主任)と副担当の2名体制で、地域おこし協力隊全員の支援を滞りなく実施できているかとなると、少し「ん?」という状況です。
また、IT分野の課題に関して言えば、地域おこし協力隊の方から最先端のIT環境を駆使した提案を頂いても、村役場側の体制が整っておらず、迷惑をかけてしまうことがあるので申し訳なく思っています。
一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?
さっきの課題で少し触れたのですが、ITに詳しい地域おこし協力隊の方もいるので、最新の技術を導入した連携の可能性があると思います。
あとは、嬬恋村は面積が広く高低差が激しい地域なので、ドローンを活用した農業や鳥獣害対策が出来ると良いですね。それから生活面では、1人1台車を保有している地域特性なので、免許の更新とかネットでできるようになったら楽だなとは思います。
一今後の目標はなんですか?
現在の嬬恋村には、未来に対する選択肢が少ないと思っています。家業を継ぐという事自体は悪い事で無いのですが、それ以外の職業の選択肢があっても良いとは思います。特に未来に生きる子供たちに対して、それ以外の選択肢を数多く残せるようにしていきたいです。
「IT環境」という分野に関しては、必要な時期に必要な情報を適切に与えられるような、そんな環境を用意できれば良いなと思っています。
編集後記
インタビューに対し「緊張しますね」と仰っていた樋さんですが、嬬恋村の未来に向けてお話しをされる眼差しは真剣そのものでした。またお話しを進めるに従って、徐々に内に秘めたる熱い想いを語って下さいました。執筆者の職業柄、製品に対する魅力や作業の効率化を検討する事が非常に多いのですが、地域に対し「未来を提供したい」という熱量の多さに驚かされました。
終始緊張されているご様子の樋さんでしたが、最後に執筆者から嬬恋村のマスコットキャラクター「嬬(つま)キャベちゃん」と群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」とのコラボレーションについて提案したところ、「そのアイディア面白いですね。」と、素敵な笑顔を見せて下さいました。