音楽を中心に多彩な能力を発揮するドラマー

兵庫県川西市

えのもと ゆうた

榎本 祐大

和歌山県生まれ、大阪府箕面市育ち。※現在は川西市在住
アメリカ留学を経て学生時代から利用していた音楽スタジオでドラムの講師となる。 2015年より、BEAT ON MUSIC SCHOOLの代表取締役に就任。 2017年より、音灯りのイベントに運営として参加。 2021年より、かわにし音灯り実行委員会の実行委員長を務める。
※飲食店経営など様々なチャレンジをされています

一どんな活動をされていますか?

川西市の職員さんから紹介されたということは、「音灯り」のイベントをしている人っていうのが大きいかと思います。

「音灯り」とは2011年から川西市でおこなわれてきた音楽イベントで、2017年くらいからは「キセラ川西せせらぎ公園」で実施されていて、年々、規模が大きくなってきているイベントです。
企画段階では大人も子供も集まって楽しめるイベントという要素だったのですが、企画途中で東日本大震災がおこり、阪神淡路大震災を経験した都市として何か鎮魂のイベントに出来ないかということでキャンドルを灯すイベントになりました。

また、このイベントは市がやっているイベントと思う方が多いんですが、実は市民団体がやっているイベントなんです。
中心になっていたのはお母さんたちで、子供と一緒に参加することが多く、だんだん子供向けイベントになっていきました。
キャンドルを灯すにあたり、地元の子供たちにキャンドルに絵を書いてもらって集めて灯すようになったのですが、多い時では10,000を超えるキャンドルを灯したりしてとても大変でした。今は5,000くらいにしています。(笑)

私の本来の業務はBEAT ON MUSIC SCHOOLという音楽教室のオーナー兼講師をしています。
最初は自身の経営する音楽スタジオのPRのつもりで参加していたのですが、年々役割が増えていきました。(笑)
「音灯り」以外だと川西音楽祭やDRAGON JAMという、やっぱりこちらも音楽イベントなんですが、こちらの運営をしています。

また、昨年から飲食店(ハンバーガー屋さん)をオープンさせて生Liveが出来るようなお店を目指しています。
BEAT ON MUSIC SCHOOLの生徒たちの発表の場としても利用していて、ドラムの人が発表するときは、講師陣がその他のパートを担って生演奏で発表できるようにしています。

一今やっていることについての課題はなんですか?

イベント運営の課題としては、やらしい話ですが、やっぱり、資金集めですね。

川西市には大きな企業がいる訳では無いので、スポンサーになってくれるのは中小企業や個人事業主の方が多いです。
そのため、たくさんの方に協力をお願いすることになってしまっています。

毎年、イベント開催に向けてスポンサーの方へ挨拶廻りをすることにしていますが、顔と顔を合わせて会話することを心掛けているので、先方のスケジュールを確認してお伺いするなどの調整が意外と大変だったりしますね。

昔、川西三大祭となっていたイベントがありましたが、その1つも無くなってしまいました。
川西市をもっと盛り上げていきたいと考えているので、運営資金は自分たちで集めないといけないんです。

一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?

コロナ過のときは、そもそもイベントを実施しても良いのだろうか?という話にもなり、資金集めにとても苦労しました。
その時はクラウドファンディングを利用してなんとか資金集めをすることが出来ましたが、クラウドファンディングの性質上、毎年は無理そうです。。『みんなで楽しみたい』からっていう理由より、『コロナ過なので無観客ライブをやります。そのために必要な機材の購入費用が欲しい』といったネガティブな要素がないと集まらないかもしれないです。

クラウドファンディング以外でいうと、インスタとかやっているけど、更新がとても大変。。
更新を代行してくれたりするとすごい助かるかも。

資金集め以外の課題としては、川西市にはお店が集まっている商店街というものがない。
飲みに街に出てもお店が集中していないので、次のお店に移動しにくいという問題があります。

これまで市が企画した飲食店向けのイベントなどがあったりしたのですが、行政側と飲食店側との思いがうまく噛み合わず、うまく盛り上がれなかったことがありました。原因としてはそれぞれ「やってもらっている」「やったっている」といった感情があったと思います。
次回は飲食店側から企画を持って行政と連携していくことが出来れば上手くいくような気がするので、その時にITを活用した方法などの助言をいただけるととても助かります。

一今後の目標はなんですか?

「音灯り」の理念にもありますが、イベントを1回やって終わるんではなく、イベントをきっかけに人と人が繋がって、50年100年と続く地元のイベントにしていきたいという思いがあります。
11月に「音灯り」のイベントが開催されますが、運営側は12月には来年に向けた会議が開催されたりしています。参加者同士も同じように1年を通して繋がりを持ってもらえれば嬉しいです。

あと、今の時代、バンドメンバーはSNSで探して梅田などの都市部でバンド活動をしている人が多く、川西市に住んでいる人も川西市には寝に帰ってくるだけになってしまっている。
(何にもないところだからこそ)川西市の音楽イベントを活発化させて、もっと川西市出身のアーティストを世の中に輩出していきたい。
そのためにはイベントを衰退させないよう資金集めがやっぱり必要だと思っています。

編集後記

The、関西人って感じの人でした♪
1つ質問したら100返ってくるという感じで、1時間のインタビューはあっという間に終わってしまいました。
インタビューの中で「自分は2番煎じが多い」と仰られていましたが、上司の方から後継者として考えられるくらい、とても頼られる存在なんだと思いました。確かに何かやってくれそうっていうオーラは感じました。
いろんな人達を巻き込む力を持っている方なので、今後も多くの方に影響を与える存在になると思いました。

-コーディネーター紹介-

ID 兵庫県川西市

さとう てつや

佐藤 徹也

山口生まれ、大阪育ち。
某通信キャリアにおいて全国展開する小売業向けにPMや大型案件の管理に従事している。
子供の頃は山口の祖父母の家へ遊びに行くことが毎年の楽しみで、将来は地域を紹介するための仕事に従事したいと胸に秘めていた。
大人になって官公庁系のNW更改案件に携わり、全国を行脚することに。地方のために何か出来ることがないかと改めて子供の頃の想いが再燃しました。