”はい”か”イエス”か”喜んで!”がモットーのスーパーウーマン

兵庫県川西市

ふたおか みきこ

二岡 美樹子

京都府生まれ、現在は川西市清和台在住。 高校1年生と中学校1年生のお子さんを持つ2児の母でありながら、 葬儀の司会、合同会社なないろじかんの代表、音灯りの出店リーダーなど 様々な事業でご活躍されております。

一どんな活動をされていますか?

合同会社なないろじかんの代表を務めています。

なないろじかんでは、川西市近郊の無農薬、減農薬の野菜中心に化学調味料を使用していないごはんを提供する”なないろ食堂”や、その移動形式のキッチンカー、その作り置き宅配の”ツクオキなないろさん”を展開しています。

なぜこのような事業をしているのか、今の活動に至るまでの経緯を順番に説明しますね。
私自身2児の母で、子供が生まれてから働くママたちでサークル活動などに参加するようになったんです。ただ、土日に子供たちを連れてミーティングをするってなったときに、その当時はお店やそこに居合わせるお客さんから子供を連れているだけで「うるさいな」という顔をされてしまったり、良い顔をされなかったんです。。

私は、それがとても悲しくて。。
それをきっかけに子供を連れていてもママさんたちがくつろげる場を作りたいと思い、川西市で初めて「親子カフェ」というものを作りました。
4年ほどやったんですが、その頃には段々と世間も変わってどこのお店も子供連れOKのところが増えたので、ターゲットをご高齢の方を含めたみんなが集まれるカフェにしようと普通のカフェに変えたんです。
でも、初めの子供連れのお店という印象が強く、うまくいかなくて、じゃあ一回お店自体を閉めて、違うところでやり直そうと思いました。

ただ川西市ってお店を出せるところが限られていて、お店を出すとなるとどうしても中心市街地や駅前になってしまうんです。2年程良い物件がないか探したんですが見つからず、そこで発想を変えて「お店が動いていったら良いじゃないか」と、キッチンカーでの活動を始めました。

なないろじかんでは、子育て中のお母さんにも諦めてほしくないという思いから活動しているので、子育て中のママさんなども働けるように配慮したり、先輩ママがアドバイスをしたりと助け合っています。
また、お年寄りや体調不良、鬱などで悩んでいる方の問題には食が関係しているだろうと思い、化学調味料を使用しない体に優しいお弁当を届けながら、会話など人の繋がりを設けられるお店にしています。

一今やっていることについての課題はなんですか?

色んな情報が多くて、整理ができていないことですかね。
例えば、困っている人とその困りごとを解決できる人が出会えていないとかです。
私は、音灯りというイベントの出店のリーダーもしているんですが、みんな何かやりたいと集まってきてくれるんです。そこでも、イベントなどの参加者を求めている人と参加したい人がうまく繋がれていないというようなことが起こっていて。。
情報発信をしたりもしているんですが、やっぱり一部の方にしか届かなかったり、なないろじかんの活動も高齢者の方に使ってほしいなと思うんですが、そういう方たちはあんまりネットなどは見ないしとか。

あとは、ニュータウンには一人暮らしの人なども増えてきていると感じていて、そういった方は、自治会に入っていなかったり、お隣さん同士の関係が薄いといった問題もありますね。

子供たちが抱える問題としては、今の子供達の価値観と今の学校の教育の価値観のズレですね。
最近は小中学校でもデジタルの活用が始まってきているとは聞いているんですが、それでもまだ漢字ドリルとかはあるじゃないですか。。
私自身、漢字ドリルなどでの学習に意味がないとは思っていないのですが、子供たちと話していると漢字を反復してノートに書くなどの学習方法に意味を感じにくいようです。
今はネットなどでもっといろんな勉強もできたりするので、そういう意味ではポジティブな不登校が増えてしまっているように思います。

一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?

子供の教育のことに関して言えば、今後更に学校教育にネットやデジタルを使っていけたら、子供たちも勉強する意味を感じやすくなったり、先生たちもそうすることで楽ができると思うんですよね。
そういうところで楽ができれば、先生たちがもっと子供たちに目を向けられるようになったり、教育自体の質も向上していくんじゃないかな。

あとは、ITとは関係あるかわからないんですが、高齢者がわからないことを気軽に聞けるような駆け込み寺みたいなものができたら良いなと思います。
それだけをする場所ってなるとハードルが上がっちゃうので、それこそ街全体の取り組みにして、いろんな個人経営のお店に寄ったついでに相談とかができたら良いかなと思いますね。
例えば、お店の入り口にこのお店ではスマホが教われますとかのステッカーがあるとか。
そういったことから、みんなが助け合えるような街になったらもっと良いなと思います。

一今後の目標はなんですか?

なないろじかんで一緒に働いているメンバーが独り立ちしてくれると嬉しいなと思います。
独立はしたくないって人が多くて、今はみんなとやりたいというスタンスみたいなんですけど、子育てなどが落ち着いたら少しずつそれぞれが自分の理念でチームを作って、和を広げて行ってくれたら理想的ですね。

あとは、なないろじかんのメンバーにもっと色々なことを経験してもらいたいです。
理由は、私が若いときに色々な職業を経験したんですけど、自分は営業みたいなアポイントを取る仕事が向いていない事にその時に気づいたんですよね。
人って向き不向きがどうしてもあると思うんですけど、それってやってみないとわからないんです。
一回やってみて、「好き」「嫌い」「苦手」だったら、嫌いなことはやらなくてもいいから、苦手なことには挑戦する姿勢でいて欲しいです。
みんなが楽しく働いてくれたらそれでいいんですけどね。

私は葬儀の司会をしているのもあって、日頃から「明日死ぬかもしれない」と思いながら生きるようにしてるんです。
だから、私のモットーは「”はい”か”イエス”か”喜んで!”」なんですけど、毎日目の前のことに取り組むようにしています。
川西市全体でも誰でもやろうと思ったらできるということに気づいてもらえたらもっと活気が出て良い街になるんじゃないかなって。
そういうことを通じて、川西市在住の人にもっと川西市を好きになってもらって、みんなで助け合って、みんなで良い街にできたらと思います。

編集後記

「今日死ぬかもしれない」から目の前にあることを今やるんだというお話や、”はい”か”イエス”か”喜んで!”をモットーに日々を全力で生きているのが伝わってくる方でした。
自身の子供時代が親の転勤ばかりで故郷と呼べる場所がないという経験から、子供達には川西市を故郷として好きでいて欲しいと日々頑張っているとのことで、お話から本当に川西市を心から好きなのが伝わってきました。
川西市で多くの方と関わりながらご活躍されている方なので、今後も川西市の発展に大きく関わっていかれる方だと感じました。

-コーディネーター紹介-

ID 兵庫県川西市

さかい ひろたか

酒井 浩孝

愛知県生まれ、愛知県育ち。
地方の課題解決をエンジニア目線で進めていくというAKKODiSコンサルティング(旧VSN)への入社のきっかけにもなった地方創生事業の募集を知り、今年から本活動へ参画。
現在は、某自動車部品メーカーで次世代向けの自動車機能の開発に従事している。