一どんな活動をされていますか?
ポルトガルワインの輸入販売業、地元の食材とポルトガルワインを活かしたレストラン運営と100年小屋キャンプ場の運営をしています。嬬恋村は、10年ほど前にワイン仲間の友人とキャンプに来たことをきっかけに知りました。東京にいた頃は雇われる側でしたが、独立をきっかけにワインを安定的にかつ電気代がかからなく、保存できる地域を探していたところ嬬恋村に出会いました。
嬬恋村は、東京にも近く、かつワインの保存に適した気候でほぼ電気代がかからない、土地代も安いというメリットがあり、移住を決断しました。夏場はキャンプ場、レストランの運営を軸に、冬はお客様が少なくなってしまうので、全国に向けてワイン販売を行うというようにしています。
一今やっていることについての課題はなんですか?
嬬恋村は、別荘が村内に7000棟あります。夏場に東京など都会から避暑で訪れる方が多く、キャンプ場、レストランともに忙しいのですが、冬場はお客様がいなくなり、キャンプ場も閉鎖し、村民の方が夜に飲みに来られるだけという閑散期に入ります。冬の昼間の時間が空いてしまうので、冬は牛乳の質が良くなるということからチーズを作りたいと考えています。また、村民の方もキャベツ農家の方や観光業の方が多く、冬は暇になってしまう方が多いので、雇用を生み出すことができればと思っています。
一課題を乗り越えたらどんな可能性がありますか?/ITを使ってできそうなことはなんですか?
村には、豊かな自然があり、おいしい野菜が取れるというメリットがある反面、映画館やファーストフード店、カラオケ店などの娯楽施設がありません。できるものを作っていきたいと思い、カラオケやシアター設備を導入しました。娯楽施設やご自身でできることを1つ1つやっていくことにより、村民の生活に潤いができたり、移住したいという方が増えて、嬬恋村が活性化するのではないかと考えています。
自分が楽しむことを考えて、それが周りを楽しませることにつながり、嬬恋村への貢献できればと思っています。
一今後の目標はなんですか?
ポルトガルワインの輸入量を日本一の会社にすることです。今の日本の輸入の4強と言われているのが、フランス、イタリア、アメリカ、チリです。ポルトガルワインを専門で輸入しているところは数えられるくらいの会社数なので、まずはそこで日本一の会社を目指したいです。また、ポルトガルはヨーロッパの中で物価が安く、質の良いものを安価で提供できるので、良さを広めたいとも考えています。
また、首都圏の飲食業で働いている方々は、給与が安く、長時間労働で、土日も休めないという自分の体を犠牲にした働き方になっています。一方、嬬恋村に来て思ったのは、通勤時間など余計な時間がなく、お休みも充分に取れ、気持ちに余裕のある働き方ができるということです。今首都圏で、苦しんでいる方々がいるとしたら、嬬恋村には、新しいライフスタイル(時間、お金、仕事のゆとり)があるということを教えてあげたいです。
また最近はチューハイブームでその中に入っているアルコールはあまり良いものではないと感じます。良いお酒がどんなものか?また、飲み方などを教えていくことができればと思っています。
編集後記
「香りをかぐと、どんな音楽や映像などよりも一番情景が思い浮かんでくる。」というお話をいただきました。私は、普段生活をしていてそこまで香りに何かを感じたことがなく、それが東京にいて自然な香りから遠ざかっているからなのか?単に香りに鈍感な生活を送っているからなのか?考えさせられました。
お二人は香りに敏感であるという才能があり、強化されてきたのだろうと推測しますが、香りを大事にする生き方がとても素敵に感じました。
嬬恋村にポルトガルワイン好きが増えていて需要も高まっているとのこと。今後のご活躍を期待しています。